MENU

アメジスト/AMETHYST 〜真実を見通す高潔なるアメジスト〜

目次

アメジストの魅力

紫色が美しいアメジストは、 5000年以上前から宝石として利用されてきました。紀元前3000年の古代エジプトの時代に、アメジストを使ってアクセサリーや印章がつくられていたという記録も残っています。紫色が美しいアメジストは、古来より「真実を見通す力」があると信じられていました。アメジストは濃い紫色のものが最高級とされますが、結晶の紫色が斑もようだったり、中心は透明で縁どりが紫色の場合などもあり様々な原石があります。大きなアメジストの原石を半分に割ったアメジストドームも人気があります。

アメジストの特徴

アメジストは紫色の石英・水晶で、鉄イオンが含まれた鉱物です。石英の中でも結晶がよく発達しているものを水晶と呼びますが、水晶は色により名前が異なります。紫色はアメジスト、ピンク色はローズクォーツ、黒や褐色のものはスモーキークウォーツ(煙水晶)といいます。薄い緑色は「プラシオライト」と呼ばれていて、アメリカのカルフォルニア州やネバダ州の一部鉱山から産出される貴重な品種です。また、ボリビアではアメジストとシトリンが混じり合った「アメトリン」が産出されています。

アメジストは鉱物の中でも、熱によって色が変化する面白い特徴を持っています。加熱することにより、含まれる鉄イオンが熱によって変化して、深い紫色にすることも可能です。しかし加熱しすぎると、黄色・茶色・緑色などに変化してしまいます。加熱されたものは「焼きアメジスト」とも呼ばれていて、シトリンやスモーキークォーツとしても流通しています。

鉱物データ

英名Amethyst
和名紫水晶・石英(むらさきすいしょう)
分類ケイ酸塩鉱物
化学式SiO2
紫色
劈開性なし
屈折率1.54-1.55
結晶系六方晶系
断口貝殻状断面
条痕白色
モース硬度7
比重2.65
光沢ガラス状光沢
誕生石2月の誕生石
石言葉「真実の愛」「心の平和」「高貴」「誠実」
主な産地ブラジル、アフリカ、セイロン島、マダガスカル島
オーストラリア、インド、ロシア、南アフリカ、スリランカ、ウルグアイ、アメリカ、日本(宮城県白石市雨塚山)など

月の加護とお酒の魔法が宿る『アメジスト』

2月の誕生石とされるアメジストは、歴史も古く様々な伝承・逸話が伝えられてきました。ここでは、一部をピックアップしてご紹介していきます。

まず最初に、ギリシャ神話で有名なお話しです。酔ったお酒の神様「バッカス(デュオニソス)」が半獣の「ピューマ」に、最初に出会った人を襲うようにけしかけていました。ちょうどその時に、月の女神「アルテミス」の女官がそこを通りかかろうとしていました。天からこれを見ていたアルテミスは、危険を察知して、女官を守るために、水晶に変えてしまいました。女官の名は「アメジスト」でした。酔いが醒め事の重大さを知り反省したバッカスは、その美しい水晶に葡萄酒をかけました。みるみるうちに水晶は美しい紫色の宝石に変化したのです。その神話から、紫色の水晶を「アメジスト」と呼ぶようになったともいわれています。アメジストを持つと、悪酔いしない・二日酔いにならない・月の加護を受けるとされているのは、このお話しの由縁ともいわれています。

次に、アメジストの色や効能に関するお話しです。世界各地で高貴な宝石として定着しています。エジプトのファラオをはじめ王族や各宗教の指導者が、天を仰ぐようにその高貴な紫色の宝石を尊んでいました。中世のカトリック教会では禁欲の助けとしても重要な役割を担っていました。また、かの有名なレオナルド・ダ・ヴィンチは邪悪な思考を払い思考をクリアにすると書き残しています。古来より愛されてきたアメジストは、ずっと変わらぬ愛を私たちに注いでくれることでしょう。

アメジストの石言葉

アメジストの石言葉は「真実の愛」「心の平和」「高貴」「誠実」です。愛を貫く強さと誠実さを与えてくれる宝石とされていています。中国では昔から紫は高貴な色とされ、皇帝しか使ってはいけない色でした。また、飛鳥時代に定められた冠位十二階では、「大徳」「小徳」といった位の高い人間のみが「紫色」を身に着けることができました。そのことから、「高貴」「高潔」などのイメージがアメジストから伝わってきます。昂った感情を鎮めて、心に平和をもたらす慈愛に満ちた宝石といえるでしょう。

アメジストのお手入れについて

大切な宝石と長く付き合うために、今回はアメジストのお手入れ方法をご紹介します。モース硬度は7で、鉱物・宝石共に扱いやすいところが特徴です。ジュエリーとしての着用後は、柔らかい布で優しく拭きましょう。汚れが気になる場合は、石鹸や中性洗剤を薄く溶かしたぬるま湯で洗います。その後は、流水で良く洗い水分を拭き取ってください

鉄イオンが含まれるアメジストは、熱による退色・変色を起こす場合があります。直射日光に長時間当てることは避けてください。そのため、熱を使用した蒸気洗浄はおすすめできません。ガラス光沢なので衝撃に弱く、使用しないときはアメジスト単体で箱や布に包んで保管すると安全です。

アメジスト:情熱と冷静を兼ね備えた「慈愛の宝石」

アメジストの紫色は、「情熱の赤」と「冷静の青」が混ざり合った色です。持ち主の状態に合わせて、サポートしてくれるような頼もしい宝石です。見つめていると心が穏やかになり、アメジストが大きな愛で包んでくれるように感じます。紫色の石の中でも、透明で美しいところがアメジストの魅力です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

天然石/鉱物に関するコラムを監修しています。

目次